いまや大手キャリア・ソフトバンクのサブブランドとして位置づけられている「ワイモバイル(Y!mobile)」。ソフトバンクの通信回線で安定して利用できたり、Yahoo!関連サービスが使えたりといったメリットがあります。また、2020年7月1日より、速度制限の速度が128kbpsから1Mbps(約9倍)に改善されます。また、「スマホベーシックプランM」のデータ容量が9GBから10GBに増量されます。割引サービスも充実していて大手キャリアに近い形で使える反面、ほかの格安スマホにあってワイモバイルにはない機能もあります。
一方、その月に余ったデータ通信量を翌月へ繰り越せなかったり、通信速度を高速・低速に切り替える機能がなかったりなどのデメリットもあります。

ワイモバイルはCMでもよく見かけるけど、具体的にはどんな感じ?

おすすめポイントだけでなくデメリットなどもご紹介しますね。料金プランなどの詳細も解説しますよ。
2020年7月1日より速度制限後の速度が大幅改善!
2020年7月からワイモバイルは以下のようにプランが変更されます。
基本料金 | データ容量 | 超過後の速度 | |
スマホベーシックプランS | 2,680円 | 3GB | 128kbps |
スマホベーシックプランM | 3,680円 | ||
スマホベーシックプランR | 4,680円 | 14GB |
- 速度制限後の速度が128kbps⇒1Mbps
- スマホベーシックプランMのデータ容量が9GB⇒10GBに増量
スマホベーシックプランSの変更点はありませんが、これからスマホベーシックプランM /Rを契約しようとしている方・現在利用している方は速度制限時にイライラせずにアプリや動画を使うことができます。
ワイモバイルのおすすめポイント
ワイモバイルの特徴およびおすすめポイントは以下の4点です。
- ソフトバンクの自社回線を利用しているため安定しており、通信速度が速い
- 全国にショップがあり、直接わからないことを聞ける
- Yahoo!と連携したお得なサービスを利用できる
- 7/1〜速度制限時の速度が1Mbpsに改善
ソフトバンクの自社回線を利用しているため安定しており、通信速度が速い
ワイモバイルは大手キャリア・ソフトバンクのサブブランドに位置づけられています。もともとワイモバイルとソフトバンクは別の会社でしたが、2015年に合併し、同一の会社(ソフトバンクモバイル株式会社)となりました。そのため、ワイモバイルでも、同一会社であるソフトバンクの回線を利用しています。大手キャリアと変わらない安定した通信速度が期待できます。
全国にショップがあり直接わからないことを聞ける
オンラインのみの手続きで済ませることができるMVNO(格安スマホを扱う会社)が存在する一方で、ワイモバイルは北海道から沖縄まで全国にショップがあります。インターネットでうまくコミュニケーションを取れず疑問点を解消できなくても、店舗に行けば直接担当者と話せるのは大きなメリットです。
Yahoo!と連携してお得なサービスを利用できる
ワイモバイルには「Enjoyパック」「Yahoo!プレミアム」「パケットマイレージ」など、Yahoo!のサービスと連携したオプションがあります。たとえば各サービスを無料で利用できたり、マイルが貯まってパケットが付与されたりします。キャッシュレス決済のPayPayも含め、Yahoo!のサービスをよく利用する人にとってはお得です。
ワイモバイルのデメリット

ワイモバイルには色んなメリットがあるんだね。注意したい点はある?

ワイモバイルは、データを翌月に繰り越せません。通信速度の切り替えもできないので、データ量を節約できないこともデメリットです
大手キャリアやほかの格安スマホで提供されていて、ワイモバイルにはないサービスもあります。下記の点は、スマホの使い方によってはデメリットとなります。
- データを翌月へ繰り越せない
- 通信速度の切り替えができない
- 大容量プランがない
データを翌月へ繰り越せない
他社の格安スマホでは、その月に余ったデータ通信量を翌月へ繰り越せるものもあります。ワイモバイルでは、データ通信量が上限に満たなかった場合は、余ったデータ通信量を翌月へ繰り越すことはできません。
通信速度の切り替えができない
他社の格安スマホでは、通信速度を高速・低速に切り替える機能を持つものもあります。通信速度を低速に切り替えると利用量としてカウントしないため、データ通信量が節約できます。しかし、ワイモバイルには通信速度の切り替え機能がないため、データ量を節約できません。
ただし、7月1日よりデータ容量を使い切っても、1Mbpsの速度でアプリや動画を利用できます。従来は128kbpsとかなり通信速度が抑えられていたのがおよそ9倍近くも速度アップしています。
大容量プランがない
データ通信量が30GBや50GBに設定されているプランはありません。ワイモバイルではデータ通信量が14GBのプランが最大です(17GBまでは増量が可能)。
ワイモバイルの料金プランと割引サービス

ワイモバイルの詳しい料金プランとサービスを教えて!

ワイモバイルでは2019年10月1日から契約期間を伴わない新料金プラン「スマホベーシックプランS/M/R」が展開されています
スマホベーシックプラン
スマホベーシックプランは3種類あります。いずれも新規割やおうち割セット/家族割引サービス(後述)で月額料金が安くなります。データ増量オプション(月額500円・2年間無料)の場合は、いずれのプランも()内が最大容量です。
【スマホベーシックプラン】
プラン名 | データ通信量 | 月額料金 | 新規割で6ヶ月間 |
おうち割セットもしくは家族割引サービス(2回線目以降) |
---|---|---|---|---|
スマホベーシックプランS |
3GB(4GB) |
2,680円 | 1,980円 | 1,480円 |
スマホベーシックプランM |
9GB(12GB) |
3,680円 | 2,980円 | 2,480円 |
スマホベーシックプランR |
14GB(17GB) |
4,680円 | 3,980円 | 3,480円 |
※価格は税抜です ※2020年7月1日より、スマホベーシックプランMは9GB⇒10GBにデータ増量
上記プランにはいずれも、「国内通話無料」がついています。他社を含めたすべてのスマートフォンやケータイ、または固定電話への国内通話が1回10分以内なら何回かけても無料です(10分を超えた場合、10分を超えた分を対象に、30秒あたり20円の通話料が発生)。
またSIMカード単体でも契約できます。この場合も月額料金の体系は同じです。
SNSを利用する程度のライトユーザーであれば、プランSが向いています。ゲームをしたり、時々動画を見たりする方はプランM、頻繁に動画を見る方はRと、どんなユーザーでも使いやすくしたプランです。
通話やタブレット用のプランも
スマホ以外にも、通話専用のケータイのプラン、タブレット用のプランがあります。
ケータイにおいても2019年9月30日までの「ケータイプランSS」は新規受付を終え、2019年10月1日からは下記のプランが始まっています。
【ケータイ用プラン】
プラン名 | データ通信量 | 月額料金 |
---|---|---|
ケータイベーシックプランSS | (通話のみ) | 934円 |
タブレット用プランは2種類あります。
【タブレット用プラン】
プラン名 | データ通信量 | 月額料金 |
---|---|---|
データベーシックプランS | 1GB | 1,980円 |
データベーシックプランL | 7GB | 3,696円 |
誰とでも無制限に話せる通話オプション
「スマホベーシックプランS/M/R」には1回10分以内の国内通話は無料となるオプションがついています。誰とでも無制限にかけたい場合には「スーパーだれとでも定額」というオプションをつけられます。
・スーパーだれとでも定額
他社も含めたすべてのスマートフォンやケータイ、固定電話への国内通話が、通話時間・回数無制限で利用できるオプションです。「スマホベーシックプランS/M/R」・「ケータイベーシックプランSS」につけることができ、月額料金はともに1,000円です。
Yahoo!やPayPayとの連携オプションも
ワイモバイルは、ソフトバンクが運営しているYahoo!やPayPayとサービス連携をしています。
Enjoyパック
月額500円(初月無料)で、下記のサービスが受けられます。
- Yahoo!ショッピングのクーポン毎月500円
- Yahoo!ショッピングまたはLOHACOでの買い物で対象金額の5%がPayPayボーナスライトとして付与
- 毎月500円分のパケット料金がついてくる
Yahoo!プレミアム for Y!mobile
Yahoo!JAPANでは、プレミアム会員になるとさまざまな特典があります。同様にワイモバイルの場合は、「Yahoo!プレミアム for Y!mobile」として、下記のようなサービスが無料で受けられます。
- Yahoo!ショッピングとLOHACOでポイントがお得になる
- 雑誌110誌&マンガ13,000冊が読み放題
- データバックアップが無制限 等
データ増量オプション
高速で使えるデータ通信量が増量されるオプションです。新規契約、のりかえ、PHSからの契約変更の場合、データ増量オプション(月額500円)が2年間無料。2年経過後は月額500円がかかります。プランによって下記のようにデータ通信量が増量されます。
- スマホベーシックプランS 3GB→4GB
- スマホベーシックプランM 9GB→12GB
- スマホベーシックプランR 14GB→17GB
新規契約がお得な割引サービス
ワイモバイルには主に以下5つの割引サービスがあります。
シェアプラン・シェアプランセット割
スマートフォンのデータ通信量をタブレットなどの別の端末で効率良く分け合える子回線専用のプランです。スマホベーシックプランM/Rなら月額490円、スマホベーシックプランL/データベーシックプランLなら月額980円が割引かれます。
新規割
契約翌月から6ヶ月間、月額料金が最大700円割引となるサービスです。
家族割引サービス
家族や同居中のパートナーなどが利用する回線の利用料が、毎月500円の割引になるサービス。2回線目(子回線・副回線)以降で利用でき、9回線まで利用することができます。ワイモバイル指定の料金プランで契約する必要があります。
おうち割
おうち割とは、自宅のインターネットや電気など「おうち」に関するサービスをワイモバイルとセットで契約することで、スマホの月額料金が最大1,000円割引になるサービスです。おうち割には「光セット」と「でんきセット」の2種類があります。
光セットは、SoftBank AirかSoftBank光とワイモバイルを一緒に契約することで、最大1,000円の割引サービスを受けられます。でんきセットでは、対象のでんきサービスとワイモバイルをセットで契約すると、毎月100円(25ヶ月以降は毎月50円)が割引かれるサービスです。
パケットマイレージ・パケくじ
「Yahoo! JAPAN」などのサービスを使って貯めたマイルのランクに応じ、データ通信量の追加料金が無料になります。申込不要で、月額無料です。
ワイモバイルは解約金なし
「縛りなし!」のキャッチコピーの通り、スマホ用の「スマホベーシックプランS/M/R」には契約期間はなく、契約解除料はかかりません。ただ、新規受付が終了している旧料金プラン利用中に契約期間未満で他の料金プランへ変更する場合など、一部プランは最大で9,500円の契約解除料がかかります。しかし下記のいずれかの条件を満たせば契約解除料が免除になります。
- ワイモバイルを継続して2年以上利用していて、「スマホベーシックプラン」あるいは「ケータイベーシックプランSS」へ変更をする場合
- 機種変更と同時に「スマホベーシックプラン」あるいは「ケータイベーシックプランSS」へ変更申込をする場合
すべて3,000円のわかりやすい事務手数料
基本的には下記の場合に事務手数料がかかります。事務手数料はいずれも3,000円です。
- 契約
- 機種変更
- 契約変更
- MNP転出、番号移行
- 電話番号変更
- 譲渡
- USIMカード再発行
- SIMロック解除手数料(※My Y!mobileにて自分で手続きをすれば無料)
大手キャリアとの料金比較

ワイモバイルは大手キャリアよりお得なんだね。実際にどのくらい違うの?

では、ドコモの同じようなプランと比較してみましょう
ドコモと比較しておよそ半額の月額料金
ワイモバイルと大手キャリアであるドコモとの料金を比較してみました。ユーザーの多い3Gに、かけ放題のプランをプラスして比較します。なお、端末代は含めません。
- ドコモ:ギガライト3GBまでの料金(定期契約・dカードでの支払いなし)+かけ放題オプション
- ワイモバイル:スマホベーシックプラン(3GB)+スーパーだれとでも定額
【ドコモ ギガライト3GBとワイモバイル スマホベーシックプランSとの比較】
ドコモ ギガライト3GB | ワイモバイル | |
---|---|---|
基本料金 | 4,150円 | 2,680円 |
無制限のかけ放題オプション | 1,700円 | 1,000円 |
新規割(6ヶ月まで) | ― | -700円 |
月額料金(合計) | 5,850円 | 2,980円 |
※ドコモは2年定期契約もしくはdカードでの料金支払いの場合に月額料金の割引が受けられます。上記はいずれも行わない場合です
2年利用した場合は下記の通りです。
【2年間利用したときの比較】
ドコモ | ワイモバイル | |
---|---|---|
2年間トータル | 140,400円 | 84,120円 |
※契約事務手数料等は含めず、月額料金をそれぞれ計算したものです。
ワイモバイルの通信速度
当サイトでは主要な格安スマホのリアルタイムの通信速度を掲載しています。ワイモバイルは安定してソフトバンクとほぼ同じ速度がでているのが分かります。安定して10M以上のスピードが出ているので、混雑する時間帯なども気にすることなく快適に使えます。
まとめ
ワイモバイルは、回線の安定性とYahoo!のサービスとの連携が特徴です。一方でデータ通信量が他社に比べて低めに設定されているため、ライトから一般ユーザーで、Yahoo!のサービスをよく利用する方に向いています。
※2019年10月20日時点の情報です
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